ISSUE 000 — 準備号2026発行 SPINWORKS

BOUBAKIKI

書き方の規律

事実だけを伝える。要約を先に置き、詳細をその後に置く。 参照元を必ず載せる。意見は書かず、事実を並べて判断を読者に渡す。

以下は、記事を書くときに守っている規律である。 形式で判定できるものは機械で止めている(AIの利用について)。

最重要

因果の書き分け

「AのせいでBになった」は、いちばん間違えやすい書き方である。 資料が言っていることと、書き手が思ったことを分ける。

書く
資料が因果を述べている(「〜と結論づけている」と帰属を付ける)
書く
相関を相関として書く(「同時に起きた」「並行して動いた」)
書く
時間の前後を前後として書く(「そのあと」)
書かない
書き手が導いた因果。資料が言っていない「〜のため」「〜が原因で」は書けない

減少の理由が「生産量が減ったから」と書かれている統計を、 「対策が効いた」と書き替えてはいけない。生産量が減って数字が良くなるのは、政策の成果とは別の話である。

確認

裏を取る

  • 似た論文・過去の発表を探す。同じ主体が以前に何を言っていたかを確かめる
  • 資金の出どころと利益相反を見る。書かれていなければ「記載はない」と書く
  • 撤回・訂正の告知を確かめる。掲載ページを見て、取り下げられていないかを見る
  • 資料が触れていないことを書く。対照群がない、被曝線量の記載がない、最終時点の数値を測っていない。書かれていないことのほうが、書かれていることより重いことがある

数字

数字の扱い

  • 資料にない数値を作らない。引き算や割り算で出した数も入れない。 丸めた数字どうしを足し引きすると、精度が嘘になる
  • 資料が書いた桁のまま持つ。「約5.8兆円」を「5兆8,000億円」と書き換えると、 資料より細かい精度を名乗ることになる
  • 中心の数字は1つに絞り、大きさが分かる比較を添える。資料の数字を全部並べると、読者はどれも覚えない
  • 率には必ず分母を書く。分母を隠した率は、褒めるほうにも貶すほうにも転ぶ
  • 単位の違うものを足さない。万トンと円は足せない。期間の違う金額も足せない

語彙

使わない言葉

  • 意見の語彙 — 「重要だ」「注目に値する」「懸念される」「〜すべきだ」
  • 直接体験の語彙 — 「見た」「聴いた」「行った」「食べた」
  • 匿名の権威 — 「専門家によると」「関係者によれば」
  • 健康/コスメの断定 — 「効く」「治る」「改善する」
  • 煽りの型 — 「〇〇選」「〇〇とは」「驚きの」、感嘆符

文体は常体(だ・である)。読者に呼びかけない。 ただし公約の現状と成果は誰でも開ける表なので、 そこだけは中学生が読める言葉で書き、1文を40字以内に収めている。